武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科 2014年度 卒業・修了制作展

  • 新島実
  • 寺山祐策
  • 古堅真彦
  • 白井敬尚
  • 陣内利博
  • 齋藤啓子
  • 後藤吉郎
  • キュー・ジュリヤ
  • 西本企良
  • 本田和男

このムサビの校舎のどこかに
私たちの4年間の成長を記した柱があるという。

あのときの先生の言葉が
あのときの友達の姿勢が、大きな糧となった。
そして私たちは今、ムサビからの卒業という岐路に立っている。
それはまるで、大人になって
住み慣れた家から巣立っていくかのようだ。

忘れないように、消えてしまわないように
そしてこれからの成長を信じて
たくさんの思い出を胸に刻んで、それぞれの道を歩んでいく。


研究室にとって卒業制作の意味が問われるとすれば、その内容と対象に関わらず、学生自らによってテーマが設定されること。そのテーマ、あるいはテーマを視覚的に具体化するためのプロセスに於いて、制作者として生涯に渡って継続されるべき内容を持つものでなければならないと考えます。そして作品が、強い個人的な表現に基づくものであれ、社会に対して強く働きかけるものであれ、卒業制作に対する研究室の態度が変わるものではありません。

視覚伝達デザイン学科の卒業制作を特徴づけている点は、テーマの幅の広さとその内容に対する理解の深さに象徴されます。さらにメディアとの関連づけから見えてくる表現の多様性も見逃すことはできません。このことは毎年のようにカタログの序文に書かせていただいていますが、この数年来、外部の多くの方から好意的な反応をたくさんいただくようになりました。

学生たちは入学とともに、「伝わる」とはどのようなことか。また何かを「伝える」とはどのようなことなのか。視感覚だけに頼ることなく体全体でこの大きな問いに対峙することから始める基礎教育重視の教育方針に重ね、多彩な専門枠の授業との組み合わせが、思考力に富み、豊かな表現力を持つ学生を育む土壌を作り上げていると考えております。もっともこのことは難しい入学試験を経て入学してきた学生の能力の高さによるものであることは言うに及びません。学科の4年間の授業内容とスケジュールは、かなりハードな内容で構成されており、それを乗り越えてきた学生達と共に社会に対して教育の成果を問うことになるこの卒業制作展は、教員にとっても相当に緊張する場でもあります。

本年度もかなり興味深い内容の作品が数多く展示されます。卒業制作だからこそ可能な、デザインに対する学生の挑戦の結果に対して、多くのご批評をいただきたくお願い申し上げます。

視覚伝達デザイン学科主任教授 新島実

教授

教授

  • 新島ゼミ
  • 寺山ゼミ
  • 古堅ゼミ
  • 白井ゼミ
  • 陣内ゼミ
  • 齋藤ゼミ
  • 後藤ゼミ
  • 大学院

武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス

西武国分寺線「鷹の台」駅下車 徒歩18分

  • JR中央線から
    「国分寺」駅乗換、「東村山」行(2駅目)
  • 西武新宿線から
    「東村山」駅乗換、「国分寺」行(2駅目)

西武バス「武蔵野美術大学」停留所 下車すぐ

  • JR中央線
    「国分寺」駅北口徒歩3分、「国分寺駅北入口」停留所より「武蔵野美術大学」行 または「小平営業所」行に乗車(バス所要時間:約20分)