陣内 利博
出逢いと伝えること
「みること」「みせること」を生涯の研究テーマとした私の話をします。みなさんの3年次後半から大病を患い大変ご迷惑をおかけしました。あらためて陳謝いたします。
本年度は「モノガタリ考」の授業を開講し、4年生は田宮さんとだけ出逢いました。3年の伊藤さんと2人だけの授業でしたができあがった作品はムサビの今を猫で語るドキュメンタリー・アニメーションでした。私は日本アニメーション学会を1998年に他大学の教員たちと共に立ち上げ、翌年からは日本全国でアニメーションを学ぶ学生たちのためのICAF(インター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル)を運営してきました。20回目の今年、武蔵美の作品は昨年度の視覚伝達デザイン学科の卒業制作と、できたてホヤホヤの二人の作品『吾輩は猫であった。』です。観客や多くの大学教員からも高い評価を得て、嬉しい限りです。わたしにとっても「モノガタリ考」最後の授業作品となります。田宮さんどうもありがとう。
みなさんは、4年間で友をつくり・作品をつくり・学び・遊んできましたね。それはムサビという場でした。私はこのムサビを愛しています。この場に居た自分とその時の出逢いを大切に思っています。今回もみなさんの卒業制作に出逢うことができ、今を実感し希望を持てます。教員としてこんなに嬉しいことはありません。みなさん本当にどうもありがとう。