分類の分類―図が伝える世界への眼差し―
伊林 和香
本|ダイヤグラム|プログラミング
中野ゼミ
10号館312A
分類は、ものごとに対する視線の表れである。人は、かつてから膨大な知識や事物を分類し、体系立てて世界を認識してきた。また、その歴史を辿ると、認識するだけではなく、世界像を他者と共有するために多くの図が生まれたことを知ることができる。宗教、哲学から科学まで、さまざまな分野において、かつての人々はどう世界を分類し、体系立て、図に表現してきたのか。“分類の分類”をし、生成された図を分析した。
そして、学問や思想という名のついたものではなくとも、私たちの日常にも分類は多く潜む。有益なもの、そうでないもの。これとこれは仲間、あれは仲間外れ。過去の図像に学び、現在の私たちの視線を図に起こすものが作れれば、コミュニケーションは視覚的により広がりを見せるのではないか。
人々の世界への眼差しの変遷と、図が伝達するメッセージの豊富さ。そしてそんな図を言葉から生成する試みを通して、図の可能性を知ってもらえたらと思う。