SNS:スペクタクルな日常
上田 さつき
本|インスタレーション|グラフィックデザイン
中野ゼミ
9号館ゼロスペ―ス
近年、私たちの日常は『見せる』ようになってきた。『見せられる』ことによって、私たちは興味が湧く。想像を膨らませる。SNSが生活の一部として日常化された今、私たちはSNSをどう考えるだろうか。高度に情報化された社会では、全世代がおそらく何らかのSNSに接していなければ、日常生活を送ることは難しいだろう。これほど、日常においてSNSの役割が大きいにもかかわらず、私たちはSNSの問題を考えたり、危険性を学ぶ機会がなかったのだ。そこで、様々なSNSを経てきた大学生の私をもとに熟考することにした。作品は、他者に見せるための日常と他者に見せない日常のダブルイメージで構成。鏡をストライプに、スペクタクル(見せもの)とリアル(現実)で交互に並べ、日常も非日常も同時に生きながら現実とSNSを混同することの危険性を自覚しなければならないことを比喩した。SNSでのスペクタクル世界は、リアルの延長ではなく、別の部屋であるということを認識しなければならないということを表すために制作した。