花を生ける
上田 理央
映像|本
中野ゼミ
10号館310
私は高校生の時、華道に出会いました。そのまま単純に花が好きだという理由で華道部に入部し、毎週金曜日に花を生けるという生活を3年間送りました。 そして大学では、課題内容が多岐に渡るにも関わらず、ほとんどの作品には花が関わっており、私にとって花は切り離せない存在であると悟りました。
そんな花と私の関係を、自分が花を生ける過程から読み解き、その行為には何が影響し、何と向き合い、何を伝えようとしているのか、およそ1年半を通して考え続けました。
すると、華道には視点によって意味が変わるのではないかという考えに至りました。 花を生けている最中は、正面から左右に体を動かし、空間の広がりやバランスを考え、作品を見ていただく方を意識しています。 しかし、普段私達が見ることのできない俯瞰の視点からではまるで花が咲いたようで、それは故人を偲ぶようでした。