容姿不安症
オウ テンテン
イラストレーション|立体絵画
古堅ゼミ
10号館309
女性の社会心理問題―容姿不安症をテーマにしているのは、かつて私もこの問題に深く悩まされたことがあるからです。女性が抱える自分の容姿への要求は、時代の美意識に応じて常に変化しており、自分の容姿へのコンプレックスや焦りと共にあります。作品では、立体と平面を組み合わせることで、容姿不安症を抱える女性たちがどのような問題に直面しているのかを多面的に理解し、共感できるように制作しました。羊毛フェルトを用いて女性のイメージと昆虫を組み合わせ、容姿に不安を感じる女性の悩みと無力さを、かわいいけれども暗いおとぎ話のような世界観で表現しました。女性の社会進出が叫ばれているこの時代に、家父長制社会が残してきた社会的影響や固有の思考が、女性の自立と衝突しています。女性がどのように自らを救い、社会環境に影響されないように自らを愛するのかは、深く考えなければならない問題です。作品を通して女性の自己愛を呼び起こし、他人や時代に囚われない自分の美を貫くきっかけを提示したいです。