古典文学におけるしかけ表現とその読み解き―不思議の国のアリス―
奥薗 日菜乃

白井ゼミ
8号館216
私は小さいときから文章を1度読んだだけでは理解することができず、本を読むことに苦手意識を持っていました。そんなときに私はしかけ絵本に出会い、本の内容や世界観をわかりやすく視覚的に表現し、触れることでその世界を自ら体験しているような気持ちにさせてくれるしかけ絵本に興味を持ちました。また作品の内容に『不思議の国のアリス』を選んだ理由は私が最初に触れたしかけ絵本であり、『不思議の国のアリス』の内容や世界観の不思議さを理解し、体験できるようなしかけを制作したいと考えたからです。『不思議の国のアリス』の内容を深めていく中で、小さいときはその突拍子もない世界観の面白さを楽しんでいたにも関わらず、今読み返してみるとアリスが体験する理不尽さの数々に驚かされました。しかしその出来事は今を生きている私たちにも共通するのではないかと考え、『不思議の国のアリス』という作品を楽しみながらも現在の私たちを見つめ直せるような作品を制作しました。ぜひ実際に作品を手に取っていただけると幸いです。