私にとっての森
木内 晶文
グラフィックデザイン
石塚ゼミ
8号館215
これは、自分が惹かれる自然空間とはどのようなものなのかを見つめた制作である。

私は森の中に居ることが好きだ。そのときの快い感覚をかたちにしてみたい、という思いが卒業制作の出発点だった。実際に森の中へ足を運び知覚される現象や印象を記述した。同じ森でも時間帯が異なれば光の様子は変化し、立つ位置がズレれば異なった形が見える。知覚される情報が異なるとその場所から受ける快さの程度も変化した。収集した記述を元に自分の感覚が捉える森に向き合いその快さの正体を思考した。私にとっての森の快さはそこで受ける安心感と開放感の兼ね合いによって生じており、それらはその場で知覚される複数の現象それぞれに対する印象で構成されていた。この気付きのもとに、記述した知覚情報の中から快さを感じた視覚現象を拾い上げ、それらが造形としてどういった特徴を持つのかを探っていった。