富士信仰の歴史と富士参詣曼荼羅図
木下 功大
ダイヤグラム|絵画
寺山ゼミ
8号館213
2021年8月23日、人生初の富士登山を決行した。

雨水により荒れた道 険しい山肌
登るにつれ低くなる気温 凍えるような風
私を包み込む雲 その隙間から時折見える頂上
小さく光る街の灯 孤独を感じる暗闇
薄明の空、太陽が私を神々しく照らすのだった

富士講やそれ以前の修験者と同じ道を歩いて富士山を登り、かつて彼等も見たであろう光景を目に焼き付けた。その信仰の姿を描き残すため、私は富士参詣曼荼羅を描くことに決めた。
参詣曼荼羅とは学術用語でそう呼び習わされている宗教画であり、参拝を目的として制作された。
この作品では各時代の富士信仰の形を描いており、その変化の軌跡や歴史について考えるきっかけになれば幸いだ。