旅先で息を吐いて 少しずつたましいを ここに 残していく
久保田 真衣
本|写真|詩
白井ゼミ
10号館112
私たちはどこへ行っても呼吸をしている。
歩いていても、電車に乗っていても、誰かと会っていても。
私たちが日々ぽつりぽつりと吐く息はその場所に残されている。
今貴方がいる景色には見えないリズムが存在していて、貴方の中にも貴方にしかないリズムが存在している。



互いには、絶えず言葉が流れていて
どこかで合致したとき、詩という歌が生まれる。
船がだんだんと波に乗れるように、
2つのメトロノームの拍が揃っていくように。
呼吸とは自分の一番外側と世の一番外側が、ほんの少しだけ混ざり合うこと。
それはまた、互いの内側の奥底には他と決して混ざらない部分があるということ。