廻る季節の分解と俯瞰
黒崎 結衣
イラストレーション|本|グラフィックデザイン
古堅ゼミ
10号館112
昔から四季が好きだった。ツンと冷えた朝の澄んだ空、春先に鼻をくすぐる南風の匂い、どうしようもなく切なくなるひぐらしの鳴き声、無意味にテンションが高まる文化祭。感覚と記憶はぴったりと寄り添って、私に訪れる季節の魅力を教えてくれる。四季というが季節は決して4種類だけでは無い。鮮やかなグラデーションのように様々な要因が重なり合って少しずつ、少しずつ、次の季節へと変化していくことに私は面白さを見出した。
この作品を見た人がどう感じるのか、何を思うのか、それは私にもまだ分からない。ただこの豊かな自然と文化に溢れる日本で生きてきた人なら多少なりとも共感できるものはあるのでは無いだろうか。私の感覚を少しでもあなたに伝えられることができたら嬉しい。