出所者とデザイン―デザインでできること―
黒部 瑶乃
映像|グラフィックデザイン|ワークショップ
北崎ゼミ
8号館220
私の作品テーマは「出所者とデザイン」です。我々はリアルタイムで起こった事件の報道を見ることができます。しかし事件のその後についてはあまり報道されず、人々は「自分には関係のない世界」ということで片付けています。そうした現状に疑問を持ち、リサーチを開始しました。資料などのデータを集めるリサーチを行った上で更生保護施設に通い、実際に出所者の方にお会いさせていだきました。彼らは私の取材依頼を快く引き受け、自分の過去についても語ってくれました。何度も通う中で出所者とそのコミュニティについての現状を知り、それを解決する方法としてワークショップの開催を決めました。展示では、このワークショップの内容とこれを開催するまでの経緯(それに伴うデザインリサーチ)を紹介しています。この活動は非常に瞬間的なものであり、再犯防止の数値に具体的に貢献しているとは言えません。それでも「ではどうしたらいいのか」それを考えることにつながるきっかけになればいいと感じています。