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星図の表現と「星を見る」経験の記述
佐藤 のぞみ
本
中野ゼミ
8号館212
天文学は、人類の最も古い学問の一つと言われている。作物の収穫時期を見極めるため、暦を作るため、物事の吉兆や凶兆を占うため、宇宙の起源や生物のルーツを探るため、見て楽しむため……「星を見る」という行為の中には、様々な目的や解釈がある。科学の発展によってその手法も多様化し、現在も多くの人が「星を見る」をしている。
現代に生きる私たちは、地球が太陽の周りを回っていることを当たり前のように知っているし、次の流星群がいつ来るかも手軽に調べることができる。しかし、知っているからこそ自らの経験としての「星を見る」感覚や記憶が薄くなっているのではないだろうか。
この卒制では、星図の歴史を追い、人類がなぜ星を見るのか・どう星を見るのか・どのように星を表現するのかを再解釈することで、「星を見るとは何か」というところに立ち返った。そして、改めて自分が経験する「星を見る」を確認し、記述を試みた。(図版: アルブレヒト・デューラー メトロポリタン美術館デジタルアーカイブ『天体図—北半球』)