一瞬の煌めき
立谷 央麗
写真
石塚ゼミ
8号館205
『水』が瞬間的に見せる表情。そこには、決して私たち人間の目では捉えきれない美しさがある。重力に従い流れ落ち、波紋を広げ、光を反射させ見えてくるその形態は、まるで自然が生み出す躍動感そのものを写したかのよう。私はその水の特殊な性質を、写真という手法を用い作品として残すことをテーマとした。
身近な存在である水。見慣れているはずなのに、カメラを通すと肉眼で見るものとは全く違う、自然の造形物としての水の世界が映し出される。その世界はすべてが私の意のままに生み出せるものではなく、水という物質が『自然』という規則の中で、光、重力、空気、表面張力などの見た目の変化に大きく関わるこれらが混ざり合って生み出される、幻想的な世界だった。
写真という瞬間を捉える一枚の中から見えてくる水の魅力。見えていたようで見えていなかった、自然の法則が生み出すその水の瞬間的な煌めきの世界をぜひ、あなたの目で体験していただきたい。