整瞰
野口 菜那
インスタレーション
古堅ゼミ
8号館212
私のテーマ『整瞰』は造語です。意味は「整列されているものを俯瞰すること」。 私はその行為に、個人による見え方の違いが存在することが面白いと感じました。作者が意図していない規則性を、見る人が無意識のうちに求めてしまうこと。 その規則性を美しいと捉えるのか、それとも奇妙だと捉えるのか。そしてその感覚自体は、見る人の経験や知識に基づいているのか、性格と言われるような根本的な部分なのか。
この作品は「私の好きなことは何か」にひたすら向き合った制作となりました。自分の面白いと感じたものを純粋に追いかけていくようなリサーチをしました。 制作をしている最中、母から「まだフォークもまともに持てない頃に、枝豆を机の端からきれいに並べていた」というエピソードを聞いたときは思わず笑いました。 私のこの感覚はどうやら幼い頃から持ち合わせていたようです。
この作品自体は、私が面白いと感じた『整瞰』を体験してもらうための物です。私のこのリサーチは今後も続くのだろうと思います。