深海標本
半谷 勇都
立体
石塚ゼミ
10号館312B
『深海標本』それは、虚構と現実の世界を行き来する標本。並べられた生物たちは全て、この世界に存在しない架空の生物たちです。
しかし展示では、深海という世界の事実が『言葉』として生物たちと共に並べられています。あなたはきっと、『嘘』と分かっていながらも並べられた生物たちを見ていく中で、 なぜこのような形態をしているのか、なぜ深くなるにつれてこのような特徴を持ち始めるのだろうかと考察し始めるでしょう。それは純粋な気持ちで『その世界観を楽しむこと』だと私は考えています。 ここに登場する深海魚たちは、単に私の想像だけで生み出したのではなく、実在する生物たちの生態とその環境を参考に造形しております。
太陽の光が届く恵まれた環境の浅い海ではなく、闇の世界で生きることを選んだ深海生物たち。光が届かない、餌がない、水圧が高い。 そんな過酷な環境は深海生物たちを特殊な形態へと進化させてきました。そんな海のはみ出しモノたちが眠る世界をお楽しみください。