本を歩く―有頂天家族―
三村 さゆり

白井ゼミ
8号館206B
「本が好き・旅が好き」をきっかけに、自身の好きな作品のひとつである、『有頂天家族』(森見登美彦、幻冬舎)という小説の聖地巡礼をテーマに卒業制作を進めてきた。
コンテンツツーリズム、フィルムツーリズムとも言われる聖地巡礼は、もはや日本の文化のひとつと言っても過言ではない。 聖地巡礼を意識するだけで旅の景色は変わる。 しかしそれには作品を深く理解していないと楽しむことができないことが多いのではないか、という仮説が出発点となり、「本を読んでいるようなガイドブック」を作りたいと考えた。 緊急事態宣言が発令される中、物語の舞台である京都に何度も足を運びリサーチを重ねた。また、実際に聖地巡礼をすることで感じたもの、発見したものを自分なりに濾過しまとめたものがこの作品である。 物語の世界観に浸りながら実際の土地を歩くという、いつもの旅とはひと味違う旅の手助けをすることができたら嬉しい。