貴方は私の顔を見て、どんな印象を持つだろうか。印象とは、見る側が持つ体験と知識から連想されるイメージであり、それは一般的な認知の部分もあれば、個人ごとに違う部分もある。 それゆえ特殊な事例の体験をしたり、知識の偏りがあったりすると、印象は容易に歪んだものになってしまう。 さらに言えば、その時の自身の状態や立場にも影響を受ける。そんな不確かなものでありながら、私達はそれをもとに人の好悪の軸を決めている。 SNSによるパーソナリティーの拡大や、誰とでも繋がれる世の中になったことによる関係の増加、それに伴い一人一人の情報を吟味し、判断することが難しくなった。 だからこそ、印象について見つめ直す必要があると考える。この作品では、印象とは見る側の中にそれぞれ存在しており、様々な要因から捉え方の違いが生まれる。 自身が嫌っている人も、誰かに好かれているように、自分に見えていない部分があるかもしれない。 安易に誰かを、そして自身をダメだと決めつけて否定することはもったいないと伝えたい。