マズルカ
森澤 敦史
映像|本|音楽
北崎ゼミ
8号館213
生涯数多くのピアノ独奏曲を生み出した、ピアノの詩人ショパン。ショパンの曲は哀愁漂う抒情的な曲が多いが、時より煌めくようなメロディーが生まれたりと物語性が強い。そんな、ショパンを語るには「祖国愛」が必要不可欠だ。ショパンの祖国ポーランドは当時悲惨な歴史を歩んでいて、ロシアの圧政下にあった。ショパンは祖国への想いを異国の地からポーランドの民族舞曲である、マズル、オベレク、クヤヴィアクの3つで構成した「マズルカ」に込め、このマズルカを生涯50曲以上作曲し続けた。ショパンは長く故郷を離れていたため、マズルカはショパンにとって祖国での家族との思い出など、過去の記憶と繋がっているのだ。私の卒制の目標はショパンのマズルカへの拘りや、そこへ込めた想いを形にし、展示を見ていただいた方にそれらを共有することだ。ショパンを天才的な音楽家としてではなく、同じ一人の人間として見ていただきたい。表現方法としては私が尊敬しているクリエイター、大西景太さんの作品を一部参考にした。