菊池と青宮
栁澤 碧
本|漫画
寺山ゼミ
8号館216
去年コロナウイルスが世界中に広がり、多くのイベントが禁止になった。私が住んでいる川越のお祭りもその1つだ。川越まつりを調べていく中で、中学時代友達と祭りに行った時とても楽しかったことを思い出す。それがきっかけで中学生2人が一緒に川越まつりにいく話を描くことを決めた。物語を構想する最中、自分が中学生時代朝早く家を出て、誰もいない蔵造り通りをゆっくり歩いて学校に向かうことが好きだったり、そこで見上げた空の青さが綺麗だったらテンション上がっていたことを思い出した。(蔵造り通り一帯は電線が無いので空が広く見える)今思うと贅沢な通学風景だったと思う。また、中学時代学校以外の場所に友達と遊びに行くことの特別感とか、少ないお小遣いでどう遊ぶかで悩むことが懐かしい感覚で、もう二度とあの頃には戻れないんだと感じたりした。当たり前にあるものは失って初めて存在の大きさに気づく時がある。この物語では主人公達がその喪失感にどのように向き合っていくのかを描いている。