ニッケルオデオンワゴンからみる映像の領分
山端 健志
映像|インスタレーション|立体
大学院
9号館ゼロスペース
昨今SNSやハードウェアの普及で誰でも簡単に映像に参加できるようになりました。
その結果、とても多くの情報があふれています。伝えたかった情報が思い通りに伝わりにくい情報の時代です。であれば、次はいかにその情報に案内するか、誘導の時代になると私は思います。情報に導くのに欠かせないものが視覚伝達とその工夫、ポイントは原理原則でヒントはアーカイブにあります。
研究対象の「ニッケルオデオンワゴン」という【人力の移動映画館】は慣れてしまった原理原則を呼び戻し、人間を復権させる工夫があるメディアだと思います。当研究では人力移動映画館の様相を明らかにするため、関連する要素から実際に蒐集し並べました。その結果、知られているものからスピンアウトした例まで、視覚装置の歴史的変遷を明らかにしました。ノスタルジーを超え、一周どころか原理原則になった活動写真。これからの表現者たちに良い刺激になりますように!!!(左下図版: 支那風俗絵葉書輯"路傍の活動写真")