Installation10号館308A教室

鯨の感覚

渡邊 彩夏 大田ゼミ

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鯨の感覚

渡邊 彩夏 大田ゼミ

鯨は死後、深海へと沈む。沈んだ鯨の死骸を、深海の生き物が食べに集まる。こうして生まれる新たな生態系を鯨骨生物群集という。この、命が巡り、地球の一部に還る様子を、魅力的だと感じた。 リサーチの過程で、自然に生きるザトウクジラと海で泳ぐ経験をした。ザトウクジラはゆっくり泳いでいたが、人間の私が全力で泳いでも追いつけなかった。この大きな生き物が、海の中に本当に存在していることに驚いた。 大学生になり東京で暮らし始め、都会の雑然とした環境を少し息苦しいと感じていた。海に潜ると静かで、視界もすっきりとしていて、心地よさを感じた。 リサーチから得た「循環の美しさ・鯨の大きさ・海の中の環境」。この三つの感覚を表すべく、鯨が海底で自然に還る様子を、実物大で制作した。また、実際にザトウクジラと泳いだときの映像も、併せて展示している。作品と相対し、鯨の感覚と、私たちの感覚の違いを感じてほしい。

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