Photography, Book design, Writing, Illustration10号館409教室

光を語る

河野 杏南 中野ゼミ

Photography, Book design, Writing, Illustration10号館409教室

光を語る

河野 杏南 中野ゼミ

光の表現が好きだ。明るくて、白っぽくて、柔らかい。けれど時には痛いほど強い光が、僕は好きだ。現実に存在する太陽もそうだし、映画のワンシーンで意味ありげに捉えられるライトだって一層魅力的だ。僕はそこに鮮烈な憧れやぬくい安心感を覚えるし、同時に心の端っこで鈍い焦燥感が燻ることもある。 だからこそ、なぜ好きなのか。どうしてそんな印象を抱くのかは、一言では表せない。不意に見上げた青空や、夜更けの街灯、轟々と燃える炎。僕のまつ毛に刺さって、そうしてからだじゅうの神経の奥が痺れる色や形と、温度、音、匂い──ひとつずつそう確かめて、はたと気付く。ただぼんやりと感じるだけでは勿体無いほどの感情と連想が、言葉が、光によって僕の中に生まれていく。この身体で世界を覚えて、その中で惹かれるように見つけた、それが光であると。魅せられていく中で溢れた感覚と記憶が、僕から言葉になって紡がれていく。 僕が見つけた景色と、中でも光であると特別に見なすものは何か。それに対して、僕はどんな言葉を連れてくることができるのか。 写真からイラストレーションで光を抽出しつつ、僕の自由な言葉で記述していく、これはイマジネーションの物語。

光を語る光を語る光を語る
一覧に戻る

学生作品一覧