Installation8号館110教室

夢の境界

コウ キホ 古堅ゼミ

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夢の境界

コウ キホ 古堅ゼミ

現実の風景写真を元に、自分好みに色分けや加筆を施すことで、絵画のような印象になります。それを立体的な空間に変換したインスタレーションです。意図するのは、夢と現実の境界が曖昧になるような空間を作り上げること。私たちが現実の中でふと目にする風景に、意識や無意識が投影されるとき、そこには個人の想いや感覚が重なると考えました。 素材にはふわふわとした毛糸を使用し、非現実感を強調しています。毛糸の質感は温かみと柔らかさをもたらし、まるで夢の中に足を踏み入れるような感覚を観る者に提供します。この作品を通して、観る人が「絵画の中に入り込む」という普段はあり得ない体験を味わい、目の前の風景に自分の感覚を重ねて見るきっかけとなることを願っています。 さらに、このインスタレーションは鑑賞者自身の想像力を引き出し、自分だけの「夢」を作り出す空間として機能します。風景に加えられた色彩や質感が、現実には存在しないけれどどこか懐かしい風景を思い起こさせ、個々の記憶や感情に働きかけます。

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