Animation10号館309・10号館109教室

見えている世界

白髭 佳奈枝 大田ゼミ

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見えている世界

白髭 佳奈枝 大田ゼミ

小学校の帰り道。学校を出るときはたくさんいた友人たちも、それぞれの家に向かい、少しずつ別れていく。とうとう1人きりになったとき、決まってある空想が始まる。 人影のない路地には、美しい羽を持つ妖精が佇んでいる。等間隔に並んだ電柱には車掌が立ち、通り過ぎるたびに切符を切ってくれる。誰かが残した赤いペンキの跡は事件現場となり、用水路にはサメが泳いでいる。 幼い頃の空想も、大人になってからの空想も、記憶に深く影響されている。空想の材料は、その瞬間そこにある外部世界、記憶、そして空想を生み出す力である「想像力」。制作を始めるにあたって、ブルーノ・ムナーリの著作 『ファンタジア』をヒントに、絵本を中心とした幼少期に影響を受けた作品をリサーチした。自分がどんな世界を見ていたのか、そして子ども時代を終えた今、空想とどう向き合っているのか。外部世界と記憶が混ざり合って生まれる空想の様子を、私の見えている世界のままに描いている。

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