Animation, Book design, Diagram10号館306教室

線を描かされる

佐竹 希今日 中野ゼミ

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線を描かされる

佐竹 希今日 中野ゼミ

線を描く。単純に思えるその行為の中にもさまざまな環境要因や描き手自身の認知の歪みが含まれている。私は計画的に描かれる絵よりも人が絵を描くときに無意識的に働いている何かに興味があった。そのため「環境」と「描く」の関係性について探究することとした。 四六判の紙二枚を床に並べ、協力者一名と私で自由に線を描くというスタディをした。その様子を分析、記述し、さらにその分析から筆の形状、視野、体の向きや位置、線の形、線を描く範囲などの要素に分解した。これらの要素は互いが関係し合い、また、直前に描かれた、あるいは、過去に描かれた線もその瞬間に描こうとしている線の形を決定している。紙の大きさ、筆、すでに描かれた線の軌跡などの環境要因は、体の向きによって決定される視野によって視認され、その認知によって線が描かれる。私は環境要因と認知の複雑性と流動性を視覚化し、ダイアグラムと本、アニメーションによって表現することを試みた。

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