Illustration10号館414教室

母へ

叶内 くらら 中野ゼミ

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母へ

叶内 くらら 中野ゼミ

私の卒業制作は、大好きな母のことを大きな声で自慢したい!という気持ちから始まった。どうにも褒め言葉を受け流す癖のある母に、「なんだ、私以外といい母やってんじゃん」と思って欲しかったのだ。 そうして母の行動を観察していくうちに、すごいところも、そうじゃないところもたくさん見えてきた。母のすごいところが好きで、私はそこを知ってほしいのだと最初は思っていた。けれどどうにも上手くいかない。そこでようやく、一人の人間を語るには、ただ「好き」という言葉だけで語れないのだと気がついた。 そんな折、母が入院した。 腰の手術で二週間の入院。入院中、代わりに母の役割をこなすことで、これまでの母の見え方、そして自分と母の関係性への考えががらっと変わった。母がいない家にいることで、私が母にどれほどの影響を受けていたのかということに気がついた。 そんな気づきと感謝を、あなたに宛てた絵本にしました。 母へ、ありがとう。これからもよろしく。

母へ
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