Movie, Photography, Installation8号館201B教室

オーライ

矢島 玲衣 後藤ゼミ

Movie, Photography, Installation8号館201B教室

オーライ

矢島 玲衣 後藤ゼミ

映画館で映画を観ていると、暗い部屋の中で自分は自分の身体から解放される。ひとりであるときの心の状態で何かと出会うこと、話をすることが可能になる場所への入り口が映画であった。

映画には時々不思議なことが起こる、現実と虚構の境界が揺らいで、確かにあるはずなのに見えにくいものや、現実では嘘のようなものだと思われてしまう真実も映ってしまう。

わたしは映画で起こっていることは一体なんなのかを知りたい。

映画が現実であり虚構であるのならば、観客は一体何をみつめていて誰に出会っているのだろうか。何をもって現実とし、どこからが虚構なのだろうか。そして感じる感情の数々は一体誰の人生にあったものなのだろうか。

もし映画で起こっていることを別のかたちに解体して立ち上げることができたら、自分が知りたいことに一歩近づけるかもしれない。

つくると生きるは同義だ。人には虚構を通じてしか伝えられない本心があることを知っている。それを誰かに伝えようとするのは時に醜く、すでに手遅れなものばかりかもしれない。それでも、そんな不確かでわかりにくいものの存在をこの先もずっと信じていきたい。

オーライ
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