Painting, Installation10号館310教室

air hole

丸山 咲 後藤ゼミ

Painting, Installation10号館310教室

air hole

丸山 咲 後藤ゼミ

私はリフレクションや画中画、被写界深度などの多層構造によって、虚像と実像、見る側と見られる側、遠景と近景といった複数の世界を一つの平面上に同居させた絵画を制作している。 画面内に登場するデフォルメされた人物と鑑賞者の視線は、ねじれの位置のように複雑に絡みあっており直接目が合うことはない。そういった人と人との間の空間的・精神的距離をさまざまな構図・手法によって描き出すことをこれまで試みてきた。 今回卒業制作に際して私が描いている世界と実際に過ごす現実との関係について考え直したとき、二つの世界は完全に分かれているものでも同じものでもなく、小さな空気穴のようなもので細く繋がっているようなイメージが浮かんだ。現実から流れ込んだ空気が絵の世界に変化を与え、絵の世界の空気がまた現実にも吹き込むように、それぞれの世界は循環する。これからも空気穴を通して二つの世界が同時に成長していけるように、願いを込めた。

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