Book design, Application, Typography10号館312A教室

日本語のリズムとタイポグラフィ

工藤 俊祐 白井ゼミ

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日本語のリズムとタイポグラフィ

工藤 俊祐 白井ゼミ

私はものを見るとき、特に組まれた文字に「リズム」を感じ、リズムを頼りにこれまで制作を行ってきました。では、私が感じる「リズム」とは一体何か……。

ベルリンの書体制作会社を訪れた際、日本語の構造について尋ねられました。すると彼らは驚いて、「グレートーンが揃わない!」「漢字と仮名でフォントが違う?! なんて複雑な言語なんだ……」と声を上げたのです。基本アルファベットとアラビア数字の2種類で成り立つドイツ語に対して、日本語はひらがな、カタカナ、漢字、数字など多種多様な文字が混在しています。このとき、この「カオス」な構造が、私が日本語に感じる「リズム」なのかもしれないと思ったのです。

なぜひらがなばかりのぶんしょうはよみにくいのか。何故漢字の多い文章は読む前から難解に見えるのか。なぜひらがなと漢字を使い分けるのか。その疑問の先に先人たちの日本語を読みやすく、書きやすく、美しくするための工夫があり、この試行錯誤の積み重ねが、今日の日本語の「リズム」を形作っているのでした。本作品では、私なりのリズム解説書と、ウェブアプリケーションを通じて「日本語を記す」という行為を「リズム」という視点から多角的に捉え、現代タイポグラフィへの結節点を探ります。

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