in action

漢語表記による造本と版面造形の変遷についての研究

ー南宋刊本を中心にー

キョ ムライ

論文、タイポグラフィー、書体デザイン
8号館 219

私は文字で書かれた世界が好きで、それを載せているのは書物である。   
漢字文化圏の中には「漢語」でも「和語」でも「タイポグラフィ」に当てはまる単語がないと気がついた。古来漢語表記の姿は何だろう。この疑問を抱え私は漢字表記を対象として、造本と紙面造形の研究を始めた。研究の過程において宋刊本の美しさに圧倒され、そのうち「陳棚」という出版先の印刷物が最も素晴らしいと思い、その造形の美を知るために様々な分析を行った。
現在漢語表記が簡体字になり、組み方も横書きになった。時代の流れに逆らうことはできないが、時代によって変わるべきものもあるし、変わっていけないものもあると思う。本研究を通し漢語表記、またその美しさの背後にあるものを明らかにし、未来に残していきたいと考えている。
(主査:白井敬尚/副査:古堅真彦)

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