身近な存在である化粧品を、パッケージと素材の視点から年表にし、いかに製品が増え個人のニーズに合ったものが手に入りやすくなったのか、化粧が多様化した背景には欠かせない化粧品そのものを見ていく事にした。今何気なく使っている化粧品でも辿っていくことで意外な生まれがあるかもしない。今の当たり前が当たり前ではなかった時を知りたいと思い制作した。
江戸時代まで化粧は白、赤、黒の3色であった。その中で赤は紅の色であり、伝統的な紅に興味を持ち制作した。山形県の名産品紅花を原料に手順をふみ赤色の色素だけを抽出し、取り出し乾かすと緑色に変化する紅。紅花に含まれる1%程の赤い色素を集めるために多くの手間と工程を経て、必要のない黄色の色素は取り除かれて行く。それを体験した時に捨てる行為と紙をめくる行為が似ていると感じ制作に移した。