in action

The Perception and Method

石川 早紀

ブックデザイン、イラストレーション
10号館 309

私のテーマは、「知覚とメソッド」である。
これに決めたきっかけは、ドラマを見ていた時に出会った、とあるワンシーンだった。ただブランコに乗って話すだけなのだが、動きに合わせて人物が画面から出たり、入ったりするのだ。メモしておこうとコマに割り描いてみたとき、空間の使われ方、リズム、私たちの知覚により補完している部分が多いということに気がついた。 動きのある映像を、動きの無い紙の上に落とし込む。この作業の間に考えることは思っていたよりも多い。小さな動き一つとっても、見せ方も手法も材料も、大きく変わるのだ。
このような違いがあるならば、今度は共通点は何があるのか。どんどん興味が湧き、様々な表現手法に積極的に挑戦しているヒッチコックなどの映画を軸に、面白いと感じたシーンを抽出していった。そして、「なぜ面白いと思ったのか」、「そう感じたのは、どんな技法が使われているからなのか」、「それを紙の上で効果的に表すにはどうするか」を考えながら、自分なりに編集した。

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