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妖精をとらえる

濵野 紬

立体、インスタレーション
8号館 205

妖精のルーツは神話や民話にあり、人々は物語や絵やバレエなどに登場させ、妖精をとらえてきた。
「私なりに妖精をとらえるには?」そのために、妖精の歴史や妖精がどのように描かれたかを調査し、年表や立体物の制作を行った。
年表の作成を通して、妖精像の変化は描かれる妖精の力の大きさの変化が関係していることが分かった。妖精像の変化の大きな流れは以下の通りである。
妖精の起源は自然現象の擬人化や信仰されなくなった神が衰えたことなどにある。シェイクスピアの影響で小さい妖精が流行し、力を持たない妖精が描かれた。
その後、文芸復興で伝承の研究がなされ、伝承の妖精の要素が作品に取り入れられ、妖精は再び力を取り戻した。
また、物語の分析をして、登場する植物や道具などを記録した。
そして、姿のはっきりとしない妖精を描くことで表すのではなく、実際にわかる植物など、風景を描きその中に妖精を感じさせたいと思い立体物を作成した。
空間のゆがみで妖精の力を表し、時代ごとの妖精の扱い方や物語の形式などの要素も立体に取り入れている。

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