in action

感染症と世界史

~人類史に潜む暗翳~

テイ コウブン

ダイアグラム、ブックデザイン、文章
10号館 311

2020年の人類社会に新型コロナが現れた。家に出られず、予定が狂った一年だった。人生の方向がコロナのせいで変えられたかもしれない。自粛中は毎日新聞とSNSをチェックし、世界中の感染人数を確認し、物凄くの量の情報が脳に入り込んだ。「なぜ感染症がいきなり現れたのか」、「どうして存在するのか」、「どういう風に歴史の流れを変えたのか」という疑問を持つようになった。疫病という「歴史の裏に潜んでいる得体の知れないもの」を覗いてみようと考えてきた。
紀元前430年に、ペロポネソス戦争の間、アテナイ城に疫病が流行り、スパルタの勝利に繋がった。その後、アテナイの共和制が崩れた。165年と251年のローマ疫病も、ローマ帝国の終焉を見送ったというのもあり得るだろう。大航海時代、ヨーロッパ人が新大陸に色んな疫病を持って行って、免疫力がないインディオにとっては災難だった。そのせいで、アステカとインカ帝国が滅亡した。感染症と世界史は密接に関わっている。疫病の起源説、歴史に残った事実、人類が疫病と戦うこと、人類がウイルスや細菌を悪用すること、疫病から派生した芸術作品などを調べてきた。医学ではなく、社会学と歴史的な角度に捉えて、一般人にも分かりやすく感染症と世界史の関連性を説明していきたいと思う。

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