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展示紹介

1年 2年 3, 4年

2年生前期では、デザインのためのプロセスや考え方を学ぶ「レシピ」や、ピクトグラムを作りながら実践的に学ぶ「視覚伝達デザイン演習」、シルクスクリーンやプログラムを使った表現を学ぶ「メディア演習」など、デザイナーになるための基礎を学びます。

後期には、選択必修科目として「視覚表現演習」・「空間構成Ⅱ」という授業が行われます。各々の授業はデザインにおいて共通の重要な原理(色、かたち、動き、意味、情報、メディア、コミュニケーションなど)を、「編集」「意味生成」「身体性」を基盤にしながら展開し、各自の視野を広めます。

後期の最終週には、総合展示によるプレゼンテーションを行い、全員でそれぞれの経験や思考を共有します。

2年生の授業作品の展示

2年前期 必修 構成演習
レシピ

この授業では「料理」という共通のテーマから制作を行います。テーマに対する資料の収集、フィールドワーク、行為の記述を通して、デザインが成立するための動機の発見、調査、記録、表現、伝達といった基礎的な構造を学びます。

ここでは、デザインを行う際に重要なプロセスの理解、体験を記述するための考え方を見出すことに重点が置かれます。この授業と並行するメディアの原理を学ぶ授業や本学図書館での貴重書閲覧の経験を踏まえながら、様々な手法での表現方法を模索していきます。

2年後期 選択必修 視覚表現演習A
知覚地図

環境に含まれる様々な情報を知覚し、行動や思考へと連鎖していく複合的な感覚世界を捉え直すことが授業のテーマです。

言葉による記録、タグ付けやドローイングによる分析、情報構造の発見によって、目に見えない自身の知覚を観察対象とすることが可能になります。 また知覚はそれ単独で自律しているわけではなく、周りの環境全てが少なからず影響を与えています。環境と知覚が連関する複雑な現象を[知覚地図]として視覚化します。

2年後期 選択必修 視覚表現演習B
動きと音

この授業では身の回りにある「動き」と「音」について、そして双方が影響し合う関係性について着目し、観察から編集を経て、動きと音によるイメージの生成を行います。

「動き」のパートでは、動いているものの観察から始まり、記録、再現、創造を繰り返しながら複数の視点で動きを分析していきます。「音」のパートでは、日常に溢れている音に意識を向けて、自分が気になる映像と音の関係性の分析とその音に対する考えの共有から始まります。音がもたらす知覚への作用や、映像に寄り添う音のバランス、現実世界と映像世界との差分、受け手と時間軸の関係性などを発見し、「音」で「動き」の世界にインタラクションしていきます。

2年後期 選択必修 視覚表現演習C
トイデザイン

「あたらしいおもちゃを作る」ことをテーマとしてデザインプロセスの一連を学ぶことを目的とします。

「あたらしい」ことと「おもちゃ」のそれぞれについて、またそれらの関係性について広くリサーチし、深く考え、クラス内で議論し、そこから自身の作品に 展開します。デジタルやアナログの素材を利用しながらプロトタイプを作成し、アイデアをユーザー体験として具現化することで、自身の考えるあたらしいおもちゃをデザインします。そのコンセプト・デザインになった理由は何かという自身の思考プロセスを整理して説明できることが重視されます。

2年後期 選択必修 視覚表現演習D
植生

この授業では、まず、視覚による言語伝達に必須の文字組版の基礎を学びます。

その上でデザインと編集の両方の視点を合わせた冊子を作成します。「武蔵野美術大学の植物/植生」をテーマとし、「ページ展開を伴う印刷物」を表現媒体として制作を行います。テーマ設定、対象へのアプローチ(観察、分析、発見、研究、執筆、編集)を踏まえた上で、構造設計(グリッドシステム)の作成・活用方法を学習し、組版とビジュアルの関係を視感覚によって制御するデザインを演習を通して学びます。

2年後期 選択必修 視覚表現演習E
物語

デザインを構成する基本的要素である言葉とイメージの関係を考察します。

任意のテキストをモチーフにテキストの空間、時間、構造、意味、感情などを分析し、具体的なイメージに変換する試みです。与えられたA3見開きが連続する空間の中で言葉とイメージの相互作用が生み出す新たな意味、メッセージを生成する様々なスタディを行います。

2年後期 選択必修 視覚表現演習F
カラーアトラス

この授業は「カラーアトラス・色彩図鑑」を制作する授業です。

色彩に関する実験的な制作から、色を見る楽しさと、色をコントロールする力を身につけ、作品へと発展させていきます。絵具によって色を作ることで色彩の効果を体験的に発見していく課題と、プログラムによる論理的な制作を通して、造形的な思考を深める課題を並行して行います。これらの課題を通して、様々なメディアを超えて必要となる、物を作るための身体的な技術と論理的な思考を養います。

2年後期 選択必修
空間構成Ⅱ

ミセルコト。デザインとして可視化するプロセスを理解することがこの授業の目的です。何をという発信者の視点、美しくという制作者の視点、魅せるという対象者の視点。3つの視点でアイデアを俯瞰しながら思考します。問いを把握し、フレキシブルに発想を広げ、面白い答えに収束させるコミュニケートのためのプロセスです。(飛山)

行ったことのない / 行くことのできない場所への想像を具現化したら、どの様に他者に伝わるでしょうか。平面から得られる視覚情報を立体に起こし、また平面に還元する制作を通して、非物質性と物質性、視覚と造形、それが空間に与える影響について考えます。(鈴木)

2年後期 選択
写真

携帯電話のカメラやコンパクトデジカメで、誰もが気軽に写真を撮れる時代。シャッターさえ押せば、大きな失敗はなく何かが写りますが、基本を学ぶことで、表現の幅が格段に広がります。デジタル加工が簡単にできる今、写真 の本質を改めて考え、撮影技術、暗室実習、スタジオ実習等、広範囲に写真について学びます。

その他の2年生の授業

視覚伝達デザイン演習

デザインを成立させる歴史的背景や構成要素である造形や色彩に関する原理を学習する。視覚デザイン論で学んできた視覚伝達デザインの背景にある基礎知識の実践的な修得が目的であり、講義と実習を伴った授業。前期は視覚言語、記号を通して、人間が歩く、跳ぶといった行為を、図的表現と文字、ピクトグラムで表現。後期は、光、色彩を中心に感性を重視した実習を行う。

メディア演習

この授業では、すべてのメディアコミュニケーションにおいて必要な、“視ること” と“見せること” を、印刷工房とコンピュータ工房の機械をもちいたデザインの作品制作実習をとおして学びます。そこでは、これまでメディアに対して“受け手” であった立場から、“送り手”になることを意識し、そのデザイナーに必要なメディアの特性と原理の理解、メディア表現の方法論を学びます。

その他の展示

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