視覚表現演習B(2年生選択-後期)

先生からの授業説明]
我々は常に様々な音に囲まれて生活をしています。普段はそれらの音を意識することは少ないのですが、それらの中には意図的にデザインされた音も数多く存在します。デザインの一要素として音を取り上げ、その特徴を理解し音をデザインするプロセスを学ぶののがこの授業のねらいです。
(前田耕造-非常勤講師)

形態 – 種別] 実技 – 選択授業

授業概要]
かつて、常に音や動きは生活の中で自然現象に付随するものとして存在し、竹の葉擦れの音や動きで風の存在を感じたり、樽の表面を叩く動きや音で中身の詰まり具合を想像することができました。表現においても、演劇や踊りなど常にリアルタイムで、現実の動きや音と連動したものでした。
しかし、文字の発明とともに時間や空間を超えたコミュニケーションが可能になると、感覚は分断され、視覚偏重の文化が生まれて、文字による静的なコミュニケーションが主流となって、しばらく続く事になります。
その後、映画やラジオ、テレビなどが生まれて、映像や音を録音・再生したり、人工的に作成する事も出来るようになると、映像や音の特性を活かした動的な表現が試みられ、それらの研究も進められました。
さらに近年、コンピュータの発達・普及に伴い、インタラクティブ性を加えたダイナミックなコミュニケーションが可能となって、それらを「視覚・聴覚言語」として統一的に扱うデザインの必要性が増してきました。
この授業では、音の原理、特性や効果、音環境の広がりなどを研究するとともに、映像についても基本的な問題について考え、更に映像と音を統合するインタラクションの基礎を学び、素朴な表現であっても、それらを活かしたデザインを試みたいと考えています。
前半、音のデザインと映像デザインの授業が平行して行なわれ、後半の複合課題へと進みます。

音のデザイン
我々は常に様々な音に囲まれて生活をしています。普段はそれらの音を意識することは少ないのですが、それらの中には意図的にデザインされた音も数多く存在します。デザインの一要素として音を取り上げ、その特徴を理解し音をデザインするプロセスを学ぶののがこの授業のねらいです。
講義前半では音の物理的な特徴や現象についての科学的な解説とその特徴を把握するための技術や測定方法などについて学び、音の基礎的な知識を学習します。また音の心理的な影響についての側面や、音が社会とどうかかわっているのか、ということをサウンドスケープの概念を通じて学びます。また公共の場においてサウンドデザインがサインシステムの中にどう生かされているのか、音の環境がどう形作られ、どのような問題があるのかも考えて欲しいと思います。講義後半では効果音について学び、動きやインタラクションでの音の役割について考えます。

映像デザイン
誰もが携帯電話のカメラで簡単に映像を撮る事ができ、またその画像をネット上で配信する事が可能な時代になって、ますます映像は身近に利用できるメディアになりました。またテレビや映画だけでなく、インターネット上や街中の広告ディスプレーからも映像はあふれるように目に飛び込んできます。しかし、その反面、映像や音響の仕組みや効果について原理的な所から考え、基本を抑えながら作り出す機会は少ないのでは無いでしょうか。
この授業では、映画やアニメーションの原理を学び、音と映像の関係を考えて、インタラクションを含む、これからの新しいデザインに対応できる技術と感性を習得して欲しいと考えています。授業前半ではコンピュータの中割り機能を活かしたアニメーションを学び、それをインタラクティブなゲームに展開した作品の制作を行ないます。授業後半では、映像表現の構成要素と基本原理を学び、簡単なフィクションの制作を試みます。